平成12年 第三回定例会一般質問

 私の質問は、通告通り次の6点でございます。まず始めに、「子育て支援」についてお伺い致します。

厚生省が発表した、昨年の人口動態統計によりますと、合計特殊出生率は、厚生省が底を打つと予測していた1.38人をあっさりと割り込み、1.34人まで低下し、人口を維持するのに必要な、出生率2.08人との差は、拡大する一方でございます。又、15歳未満の子ども人口も、19年連続減少し、総人口との割合が、14.7パーセントとなっており、歯止めのかからない少子化の深刻さが、改めて浮き彫りになりました。出生率が低下している原因として、読売新聞社が本年1月に実施した世論調査では、「子育てや教育にお金がかかりすぎる」が64%とトップを占めており、経済的支援の必要性を、如実に物語っております。

 私は、今こそこの少子化の現状を打開し、日本の未来を切り開く思い切った施策が、なによりも必要だと痛感する次第でございます。とりわけ子育て支援の中でも、経済的支援の中核をなす「児童手当」の拡充については、最重要課題であると認識しているところでございます。 さて,この児童手当についてでありますが、児童手当法第一条には、「家庭における生活の安定に寄与するとともに、次代の社会を担う、児童の健全な育成及び資質の向上に資することを目的とする」と定められております。児童手当は、1972年に制度が発足し「小さく生んで大きく育てる」との考え方に立ち、第三子以降の児童に月額「3千円」を義務教育終了前まで支給されておりました。その後石油ショックを経て、所得制限が強化される一方、第二子、第一子へと対象を広げつつも、対象年齢を順次引き下げ、1992年から三歳未満を対象に、第一子、第二子に月額5千円、第三子以降に、月額1万円を支給する現行制度に移行いたしました。本年6月からは、対象年齢を小学校入学前まで拡大し、対象児童も倍増しましたことは、子育ての経済的支援の観点から大変喜ばしいことでございます。

 しかし残念なことに所得制限があるため、様々な問題点も浮き彫りなってきております。例えば、サラリーマン家庭で、児童手当を頂いていた方が、リストラ等で退職せざるを得ない状況になった時、社会保険から国民健康保険に切り替わると、国民健康保険のほうが所得制限の限度額が低いため、児童手当がもらえないという、不思議な現象が生じるのであります。又、所得制限ぎりぎりで、あと一人扶養者がいれば児童手当がいただけるという家庭で、新たに子どもが誕生したとしても、前年度所得が基準のため、本年度では児童手当をいただけないというのが現状であります。

 本来であれば、職を失って経済的に大変な人や、出生率が低下しているこの時に、子どもを産んでいただける家庭にこそ例外なく、児童手当を支給すべきと思うのであります。前段で申し上げました児童手当の目的からすると、何か矛盾を感じざるを得ないのであります。子どもを生み育てる家庭にとって、その苦労と経済的負担はみな同じであり、所得制限は、撤廃すべきものと考えるのであります。そこで児童手当の所得制限を撤廃し、本市独自の子育て支援策としてはどうかと、ご提案申し上げますが、市長の見解をお伺い致します。

 

 さて、児童手当のほかに子育ての経済的支援としては、「出産育児一時金」がございます。これは5年前に、従来の「分娩費及び育児手当金」を、30万円に増額する形で新たに制度化されたものであり、出産を希望する多くの家庭に大変喜ばれております。しかしながら現在、妊娠期の通院回数によっては出産までにかかる費用が、約50万円とも言われております。それに加え、同制度による一時金は、出生届を提出後、支給されるまで数日間かかるため、退院時には間に合わず、出産費用の事前準備が難しい家庭では、出産を控える理由ともなっております。この件につきましては平成11年第一回定例会、一般質問で取り上げました。答弁の中で市長は、「本市では出産育児一時金申請の手続きを受理後、約10日間で指定の口座に振り込み、又は現金で窓口で支給をしております。」と述べられ、政府管掌保険より、速く支給していることを強調されております。しかし問題なのは、退院時の出産費用支払まで、間に合うように支給することであり、そのこと自体が、どれほど子育て支援に貢献するか、計り知れないと思うからでございます。さて、塩釜市では出産育児一時金を、出生届の次の日に支給をし、独自の支援策としております。具体的には、月始めに一ヶ月の出生数を予測し、資金前渡の書類を作り会計課からお金を出し、それをそのまま会計課に預かってもらい、申請があれば、次の日に口座に振り込むと言うシステムになっております。塩釜市の担当課長さんの話によれば、事務手続きもそれほど煩雑ではなく、子育てする若いお母さん方に大変喜ばれているとのことでありました。子育て支援事業と言っても、新たな事業を起こすだけではなく、既存の事業の、支給方法等を改善するだけで、大きく貢献できると言うことを、認識していただきたいのであります。遅かれ早かれ、どうせ支給される一時金でありますから、子育て支援として、市民の皆様から喜ばれるよう、支給方法を改善すべきと思いますが合わせて見解をお伺い致します。

 

 さて、最近では、子育てに対する不安や悩みを抱いている母親が多く、核家族化の進行で相談する人や、アドバイスをする人が近くにいないため、手探りで子育てしていると言うのが現状のようであります。特に、第一子目の子育ては何の経験もなく、不安だらけの子育てであり、その結果は、10数年後しかわからないのであります。学校に行ってから、現在問題になっているいじめ、不登校、非行化など、実は幼少時代の育て方や、環境によるところが多いと、指摘する専門家の意見もあるわけでございます。「三つ子の魂、百まで」と昔から言われる幼児期の子育ては、無視できないのであります。ところが、子どもと二人きりで向かい合ってばかりいると、最近では、育児ノイローゼからくる、母子の悲劇や幼児虐待等がよく聞かれ、大変残念な事でございます。数少ない未来の人材である子どもたちを、立派に育てはぐくんでいくのは、親と社会の責務であると思うのでございます。故に、「子育て支援センター」を設置して、体や心、しつけ等々あらゆる方面からの相談が、常時できる体制をつくり、母親同士の交流や子育ての情報などを発信できる事業を行い、子育てする方々を、行政がバックアップすべきと考えるものでございます。この「子育て支援センター」の設置について、市長はどのようにお考えか、見解をお伺い致します。

 

 さて、子育て支援と言えば保育事業の充実は欠かせない課題であります。本市における保育行政につきましては、年々充実されてきておりますが、「一時保育」はいまだ実施をされていない状況であります。子育てするお母さん方も、いつどうゆう事態に遭遇するかわかりませんし、又、育児疲れのリフレッシュや私的な理由などで、一時的に子どもを預かって欲しいという要望が非常に多いのであります。市の単独事業ではなくても、一定の要件を満たせば、国の特別保育事業としての補助金がありますし、それらを活用しながら、是非、「一時保育」を実施していただきたいと思いますが、重ねて見解をお伺い致します。

 

 次に、公営墓地「蓮沼苑」についてお伺い致します。公営墓地「蓮沼苑」は、ご案内のとおり七ヶ浜町の公営墓地を本市からお願いをして、500区画譲り受け、平成8年11月から市民の皆様へ供給を開始致しております。公営墓地につきましては、市民の皆様からの要望が相次ぎました。それを裏付けるように、平成8年11月から約4年間で、500区画のうち、現在70区画しか残っておらず、あらためて需要の大きさを実感するとともに、市民の皆様の要望に応えていただきました、市長の政治姿勢に対しても、あらためて感謝と評価を致すところでございます。

 さて、これまで墓地の募集に関しては、平成8年、9年、10年と枠を決めずに募集してきましたが、限りある墓地に対し、需要が余りにも多いためか、平成11年、12年度は20区画づつ募集をしております。特に本年度におきましては、36人の募集があり抽選にもれた方もいるようであります。ある市民の方より相談がございました。「墓地がないため親のお骨をそのまま家に置いていますが、多賀城市に問い合わせたところ20区画が決まっておりました。何とかならないでしょうか」と言う内容であります。私は、人の死と言うものは予測がつかないものであり、緊急に必要になる場合も出て来ると思うのであります。そういう意味では、希望している方には、枠を決めずに随時譲渡すべきと考えますが見解をお伺い致します。

 又、七ケ浜町さんの好意により譲り受けた墓地ではございますが、そう遠くない時期に墓地がなくなってしまうことが予想される訳であります。将来の墓地の需要を考えますと、多賀城市は土地がない上、あまり喜ばれない施設だけに本市で作るのは困難と考えざるを得ないのであります。相手のあることですから一概には申し上げられませんが、将来の多賀城市のため、出来ればあと500区画ほど、七ヶ浜町さんから再度譲っていただけるよう、ご努力をお願いしたいと思いますが、市長の理解ある答弁を求め、私の質問を終わります。