平成15年9月第三回定例会一般質問                        トップ

質問根本朝栄議員 私の質問は、通告どおり次の3点でございます。初めに、放置自転車の有効活用についてお伺いいたします。21世紀のキーワードは「環境」と言われるように、地球温暖化、ごみ問題、ダイオキシンなど、今ほど環境問題が取り上げられているときはありません。国においても、平成12年5月、循環型社会形成推進法が制定され、限りある資源を大切にするため、一度製品になったものでも、再利用の道を切り開き、本格的な循環型社会構築へ向けスタートをしております。本市におきましても、明年1月より容器包装リサイクル法に基づき、プラスチック製品など再分別収集し、リサイクルへ向け本格実施するなど、循環型社会へ向けた本市の今後の取り組みにも大いに期待をするところでございます。さて、放置自転車については、全国の自治体でも頭の痛い問題でありましたが、最近、この放置自転車の有効活用を行う自治体がふえてきております。東京都清瀬市では、放置自転車の所有者の引き取りがなかったものを、リサイクル自転車として市民に安い価格で提供する放置自転車のリサイクル事業を実施しております。また、兵庫県姫路市では、廃棄処分となるべき放置自転車を、修理した上で、観光客などに無料で貸し出すレンタサイクル事業を実施しており、同様に香川県高松市、大阪市、羽曳野市など、多くの自治体でこの事業を実施し、観光客や市民の足として有効活用されております。また、秋田県二ツ井町では、自動車の利用を自転車に転換して、二酸化炭素の削減を図る「環境に優しい自転車のまちづくり基本計画」を策定しております。これは、環境庁の地球温暖化対策推進モデル事業の農村型を導入し、自転車に乗りやすい生活環境を整備しようというものでございます。計画の一環として、町では、だれでも自由に使える共用自転車を公共施設などに用意するというユニークな事業を展開しております。さらに、兵庫県芦屋、西宮両市では、ハンガリーのケーツエグ市自転車振興協会からの依頼を受け、保管していた放置自転車計 300台が同市に寄贈されることになりました。ハンガリーでは、スポーツや健康づくりに自転車が人気を集めていますが、自転車が高価な上、台数が不足しているということで、それにこたえたものでございます。以上、述べましたように、各自治体では、放置自転車といえどもその有効活用を模索しながら、それぞれ事業を展開しているのが現状でございます。本市の環境基本計画の第4章「施策の展開」の中で、「公用車の走行量や燃料消費量の抑制を図るため、日常的な活動を推進します。市民、事業者へも活動の普及を図ります」と述べられ、公用自動車から公用自転車への転換を施策としております。このように、公用自転車としての活用や、観光客の足など、多くの活用策があるのではないでしょうか。私は、これまで、放置自転車の有効活用について取り上げてまいりました。特に、本年第1回定例会予算質疑の中で、市民経済部長は、「リサイクルの方を何かやってもいいのかとそういう考えはございます」と、循環型社会へ向けた所管の部長ならではの建設的な答弁をいただきました。循環型社会にかんがみ、放置自転車の有効活用について、今後どのようにお考えか、市長の見解をお伺いいたします。

次に、山王市営住宅の建てかえについてお伺いいたします。山王市営住宅の建てかえ問題につきまして、緊急の課題であるとの認識では市長も私も全く同じ認識であると思いますが、財政が厳しい今日の状況の中では、したくともなかなかできないというのが現状かもしれません。しかし、こういうときこそ従来の建設手法だけではなく、民間の資金、能力を活用した手法というものを真剣に考えていかなければなりません。そこで、PFIを活用した借り上げ市営住宅の建設を御提案したいと思います。さて、昨年10月、会派の視察研修で、PFIを活用し、借り上げ市営住宅を建設した岐阜県高山市に行ってまいりました。高山市では、老朽化した4団地を統合し、サンハピレスという借り上げ市営住宅を建設いたしました。敷地面積が 3,174平方メートル、7階建てで66戸、全室2LDKでございます。総事業は、当初6億 5,700万円でしたが、民間事業者の努力によって5億 6,200万円でございます。また、そのうち国庫補助が約 6,200万円、市も同額の 6,200万円で、民間業者の実質負担額は約 4,800万円でございます。借り上げ期間は30年で、借上料は30年間の維持管理、修繕などすべて含み、1戸当たりにつき6万 6,000円、年間 5,220万円でございます。しかし、家賃と近傍家賃との差額の2分の1の国庫補助がありますから、それを差し引いた市の実質年間負担額は約 2,400万円であります。一方、土地については市の所有で、民間業者と賃貸契約を結び、年間 425万円の土地使用料と固定資産税も市に入ることになっており、トータルで収入と支出を見た場合、約 2,000万円弱の実質市の負担となっているようでございます。以上、高山市の概要を申し上げましたが、これはあくまで高山市の考え方に基づく内容でありますから、本市においては、これらを参考にしながら、本市独自の借り上げ住宅のあり方を模索すべきと考えるものであります。いずれにいたしましても、建設コストの削減につながるこの方式は、財政が厳しい現状において、今後の重要な選択肢の一つであるということを、認識せざるを得ないのでございます。山王市営住宅の建てかえの緊急性については論をまたないことですが、その建設手法を借り上げ市営住宅にすることについて、市長はどのようにお考えか、見解をお伺いいたします。

さて、建てかえを考える場合は、何よりもスムーズな建てかえと入居者の利便性を考えなければなりません。そう考えますと、高橋の近隣公園は最高の立地条件となるでしょう。隣には特別養護老人ホーム多賀城苑、また、市道沿いにはヨークベニマルなどの商店街があり、現在の山王市営住宅に高齢者が多いことを考えあわせると最適の場所であります。近隣公園は、約2万 1,000平方メートルで、現在遊水池として活用しておりますが、平成16年度から中野ポンプ場が2基稼働することにもなっており、住宅用地として一部活用してもさほど問題はないものと考えます。しかし、この箇所については、計画決定しているところでもあり、そう簡単にはいかない複雑な問題があることも十分承知の上でございます。しかしながら、入居者のことを考えると、何とかその可能性について御努力をお願いしたいと思います。市長の理解ある答弁を求めまして、私の質問を終わります。

答弁鈴木市長 根本議員の質問にお答えを申し上げたいと思います。まず、放置自転車の対策、処理について。この問題につきましては、今、お話ございましたように、全国の自治体で知恵を絞って、工夫をしているのが現実ではなかろうかと思います。当市におきましても、放置自転車につきましては、注意書を7日間、その後、警告書を7日間、それぞれ張りつけをいたしまして、それでも依然として放置されてある場合には撤去して、保管場所に移動をしております。その後、拾得物保管書を塩釜警察署へ提出し、引き取りのない場合は、6カ月後に市の所有となります。そういうことになるわけですから、多くの自転車が腐食をしまして、もう車輪等の破損が激しく、乗れる状態でないために、結果的には宮城東部衛生処理組合で圧縮をして、資源化に回さざるを得ないということが現状でございます。ただし、リサイクルできる自転車については、地球環境にやさしい移動手段となりますし、これからの循環型社会を形成していく上においては、非常に重要なことであると認識はしております。活用につきましては、公用車の代替や市民に販売、それから提供するとか、駅等でのレンタサイクル等の利用などが考えられますけれども、やはり保管場所とそれから整備、安全点検、これを解決しなければならないといったいろいろな問題がございまして、今、そういうことについてのいろいろな課題を検討しているのが現実でございますけれども、今までの経過、措置を見ますと、過去に廃棄処分された台数というものは平成12年度で 296台、13年度で 136台、14年度では 200台ということになっているわけでございますし、塩竈の自転車組合にこの放置自転車を引き取っていただきたいと毎年交渉しているわけでございますけれども、組合からは断わられておると。それから、仙台市では、シルバー人材センターでリサイクルを5年前からもう行わなくなったために、スクラップ業者に廃棄処分を委託しているというのが現状でございまして、高山市の問題もお話しされたわけでございますけれども、私自身も非常にもったいないなという感を非常に強くしているわけでございまして、何かやはり、もう少しものを大事にするような意識改革というものも、ただ現物を見るだけでなくて、その基本的な課題としてのそういう意識改革というものにも、やはり今から循環型の社会を認識してもらいまして、そういう面でのいろいろな施策にも取り組んでいかなければならないのではなかろうかと思っているところでございます。

それから、市営山王住宅の建てかえにつきましては、今までも平成13年には武田議員から、それから平成13年と15年には根本議員からもたびたび質問がございまして、回答しておるわけでございますけれども、山王住宅は、簡易耐火構造で、建築後34年から35年になる、いわゆる耐用年数30年を超えておりまして、老朽化によるさまざまな不都合が生じまして、建てかえの時期にあるということは強く認識をしておることでございます。その問題解決といたしまして、民間の資金や経営能力、それから技術的能力を活用いたしましたいわゆるPFI(プライベート・ファイナンス・イニシアチブ)と、この方式というものは、新しい方式でございまして、先ほど高山市と言ったのは、自転車の方でなくて、この問題でした。これは間違いましたので、改めて訂正をさせていただきますが、これは全国にも余り事例がないのですが、先ほど高山市の事例をお話しされましたから、でも実際的に県内で対応しているところがあるのかということで、調べさせましたら、まだやっていないというような現状でございます。しかしながら、今はやはりこういう経済状況が続いておるわけですから、その可能性につきまして、今後とも検討させていただきたいと思います。この借り上げ住宅につきましては、昨年度策定いたしました公営住宅ストック総合活用計画の中で、本市におきまして 236戸がこれから必要になると。今の状況から言いますと、必要戸数が 553戸、現在 317戸あるわけでございますので、差し引き 236戸が必要になるということもございますから、いろいろな意味で、この問題解決のために、市の職員の中にもPFIの研究会も発足させましたし、いろいろな面でこれらの問題を総合的に検討してまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いをいたします。何せ、このような経済状況でございます。今後この民間借り上げ住宅も含めまして幅広い検討をさせていただきたいと思っておるわけでございます。

次に、市営住宅に係るその近隣公園用地の活用についてでございますけれども、あの高橋公園は平成11年8月に近隣公園として都市計画決定がされておりまして、公園以外の用途には活用ができません。現在は暫定的に遊水池として利用しておりますけれども、その機能が終了した後は、近隣公園として整備する計画となっておりますから、一回公園に指定されますと、ほかに利用するということは非常に難しい、ほとんど不可能になるわけでございますから、ほかの用途に使うということはできないということになっておりますので、この点は御理解をいただきたいと思います。

質問根本朝栄議員 どうも答弁ありがとうございました。放置自転車に関してでございますけれども、これは市長も先ほどおっしゃいましたように、まず放置自転車が出ないようにするということが大事ですね。先ほどおっしゃいましたように、住民の皆様に、大事にするというそういうことのPRもやはり十分にしていくことも必要だと。でも、どうしても出てしまうということもございまして、その出てきた自転車が十分に使える自転車、これは何台あるかわかりませんけれども、そういったものは何とか再利用の道を考えられないかという、こういう思いで質問させていただきました。先ほど、さまざまな自治体の状況をお知らせいたしましたけれども、組合の方にという考え方もあるのですけれども、断られたということですけれども、市の施策として、何かの活用、先ほど公用自転車とかこういうことを申し上げましたけれども、今後そういったことも含めて、何らかの活用策を見出していただきたいと思います。どうぞよろしくお願いしたいと思います。

それから、2番目の、山王市営住宅についてですけれども、公営住宅ストック総合活用計画、この中で、多賀城市ではあと 236戸必要だと。決算のときもそういうお話がございました。山王市営住宅の場合は、新たな住宅というよりは、既存の住宅の、そしてまた老朽化していて建てかえが必要と、この計画の中でもうたわれておりますけれども、そういう意味で、何とかこの山王市営住宅の建てかえの可能性、この借り上げ市営住宅の建設できる手法を検討していただきながら、ぜひとも建てかえをしていただきたいと思います。財政が厳しいこういう状況でありますから、すぐにとかそういうことはなかなかできないかもしれません。しかしながら、借り上げ住宅とそれから市単独で建てた場合に、結果的にはまあそんなに変わらないかもしれません。しかしながら、一度に多額の財政を投資するか、あるいは年度ごとに平均して負担をしていくかという、そういうのが借り上げ市営住宅でございますけれども、こういう厳しいときには、こういう手法の活用というのもやはり一つの方策かとこのように思いますので、今後とも検討いただきたいと思います。

3点目の、別な用途には使えないということを十分に理解してはおりましたけれども、あそこの場所がとてもいいというような状況、環境ですね、そういった面で、また建てかえもスムーズにできるかとこういうことも考えまして、御提案させていただきましたけれども、なかなか難しいのだということを感じました。今後、どうぞ山王市営住宅については、特に御検討のほどお願いをしたいと思います。よろしくお願いします。答弁は要りません。