平成18年12月第四回定例会一般質問

 

〇根本朝栄議員 私の質問は、通告どおり「脳ドッグ」検診の早期実施についてお伺いいたします。

 「脳ドッグ」検診については、脳卒中や脳梗塞、脳腫瘍、認知症などの早期発見、早期治療に、大変有効であることは論を待たないところであります。

脳疾患を発症しますと、命の危険はもとより、治っても機能障害やマヒなど、重大な後遺症を残す場合が多く、高額な医療費とともに、寝たきりとなる大きな要因の一つともなっており、脳疾患の早期発見・早期治療は、行政にとっても欠かせない課題の一つであります。

しかし、この脳ドッグ検診は、医療期間によって異なりますが、2万円から2万5千円と高額なため、受診したくともなかなかできない現状でありました。

私は、年々増加する医療費の抑制と介護予防との観点から、高額な「脳ドッグ検診」に、本市独自の助成制度を創設し、市民の皆さまが検診を受けられやすい環境構築を目指し、平成14年第一回定例会を皮切りに、平成15年第二回定例会及び平成17年第二回定例会で取り上げてまいりました。また、毎年の予算・決算の委員会質疑でも、この問題を取り上げ、推進してきたところであります。

そこで、今回はこれまでの答弁を踏まえ、論点を整理して見たいと思います。平成14年第一回定例会の質問に対する答弁では、「脳ドック検診の必要性については十分認識しながら、検査医療機関との調整、他市町の実施状況等を調査、研究し、今後の課題とする」との内容でありました。また、平成15年第二回定例会の答弁では、「このことにつきましては、もう少し時間をかしていただきたいと思いますが、前向きに進めたいと思っております。」と、実施へ向け前向きな答弁をされております。又、平成16年9月開催の、平成15年度決算質疑の中で、板橋部長は、「こういう検診というのは非常に介護予防においても大事だと思っています。・・・・その必要性は我々も十分認識してございますので、積極的にそういう方向に向けて頑張っていきたいとは思ってございます。」と答弁され、当時の市長も担当者レベルにおいても、実施へ向けた積極的な答弁をされてきたのであります。

 しかし、平成17年第二回定例会の答弁では、「脳ドック検診の重要性につきましては、今までの議会答弁で説明しておるとおり、十分認識をしながら実施について種々検討を行ってきた」と述べられながら、平成15年に改定された、脳ドッグガイドラインをとうして、「検診の目的である早期発見は可能であるけれども、異常が発見され、かつ自覚症状のない方への早期受療体制が確立されていないから難しく、今後の脳ドック学会における研究経過や塩釜医師会の助言を待って実施する時期を検討していきたい」との答弁でございました。

しかし私は、検診の目的からすると、この答弁は、甚だ疑問に感じざるを得ないのであります。何故なら、「検診の目的である早期発見は可能」と言われているように、医療機関でない、市が行う「脳ドッグ検診」は、早期発見にとどまり、万が一、異常が発見された場合、その治療方法については、患者と医療機関の関係に委ねるべき、と思うからであります。

 そこで私は、行政が助成して行う「脳ドッグ検診」と、ガイドラインとの関係を確認するため、先進自治体と脳外科の専門医にたずねてみました。本年8月から、脳ドッグ検査を実施した、北海道伊達市では、40歳以上の国民健康保険加入者が対象で、地元の医療機関にお願いしております。検査費用26000円の内、市が7割の18200円を助成し、個人負担額は7800円であります。本年度の定員100名に対し、申し込み数は440人となり、抽選で決定することになっており、市民の関心の高さが窺える内容となっております。脳ドッグガイドラインについては、特に問題にならず、市で行う検査は、早期発見に主眼をおき、異常が発見された場合は、面談し本人に詳しく説明することとなっており、その後については、医療機関が本人と対応するとのことでありました。また、この脳ドッグ検診については、医療費抑制策として、北海道が推奨しており、伊達市においても、道からの推奨で実施に踏み込んだ、との説明でありました。

 また、ガイドラインについて、脳外科の専門医にたずねたところ、「脳ドッグ検診は、異常があるかどうか見つけるのが狙いで、見つかった場合は、その治療方法については患者と医療機関との関係ですすめて行くので、その後の行政の関わりは持たなくても良いし、行政には責任がない。結果については丁寧に知らせていけばよいし、他の健康審査と同じでいいのではないか。」とのことでございました。全く私と同じ考え方であり、伊達市とも同じ考え方でございました。

 従いまして、現段階で、行政が行う脳ドッグ検診については、早期発見との検診の目的を達成するばかりでなく、異常が発見された場合は、何よりも、患者本人が異常を自覚し、医療機関と連携をとりながら、その改善に向け努力できると言うものであり、ガイドラインに左右されることなく、早期に脳ドッグ検診を実施すべき、と考えるものであります。

 また、本市の健康増進計画「健康多賀城21プラン」で予防を重視していることからも、この計画を着実に推進するためには、脳ドッグ検診は欠かせない課題であると認識するものであります。

「脳ドッグ検診」に対する助成制度の早期実施について、市長の理解ある答弁を求めまして私の質問を終わります。  

○市長(菊地健次郎)

 根本朝栄議員の質問にお答えいたします。脳ドック検診についてということでございますけれども、予防医療を推進する市の施策とも符合することから、国保加入者を対象に平成19年度から実施してはとの御提案ですが、これまでも根本議員から御指摘が先ほどあったように、いろいろと同様の質問をたびたびいただいているということを聞いております。

 昨年の第2回定例会においても回答しておりますが、現在、日本脳ドック学会において、自覚症状がない異常が発見された場合の治療方法の対応方針がガイドラインに示されていないなど、早期治療体制が確立されておりませんので、その動向を見きわめて判断すべきと考えております。なお、国保の保険者、市でございますけれども、としては、平成19年度から医療費抑制と介護予防の観点から、脳疾患等の原因とも言われている生活習慣病対策に取り組むため、国保ヘルスアップ事業を実施する考えでございます。同事業は、脳卒中、糖尿病、心疾患等の生活習慣病有病者や予備軍の方を対象に実施する事業であり、この事業を行うことにより、脳疾患等の未然防止につながるものと期待しております。したがって、当面は当該事業のその成果を見きわめるとともに、前段でお話ししましたガイドラインの動向も踏まえ、総合的に判断し、脳ドック検診の助成を考えてまいりたいと思います。

18番(根本朝栄議員)

 このたびの脳ドック検診の質問で4回目の質問となりました。私の以前は、副議長の石橋議員もこの問題を取り上げたことがございまして、非常に大事な1点だと、こういうことでこれまで取り上げさせていただいてまいりました。先ほど質問の中で申し上げました多賀城市健康増進計画がございますが、これの中で、2ページに、「1次予防とは」ということで、1次予防、2次予防、3次予防の説明が書いてあります。特に2次予防で、「定期検診などで病気の芽を見つけ、早い段階で摘み取ることです」ということで、行政としてもこのことについては一生懸命取り組んでいると。また、4ページには、先ほど市長が答弁されたように、脳疾患、脳卒中などの対応として、「コレステロールの値を低く設定をして取り組んでいく」とか、こういうふうに市で取り組んでいる。そしてまた、がんの方では、がん検診受診率の向上ということで、胃がん、肺がん、乳がん、子宮がん、大腸がん、前立腺がんのその受診率を向上させようと、こういう目標を掲げて増進計画を推進しているとこういう状況ですね。

 私は、このがんはこれでよろしいと。脳卒中のところにも、やはり脳ドック検診の受診率を向上させて、まず異常があるかどうか発見する。なければいいのです。あった場合に、まず何がメリットかというと、その本人もその病気に気づくという点なのです。これが一番大事なのです。自覚症状がない場合はわかりませんから、痛ければ病院にもちろん行きます。痛いから行くのとは違って、検診というのは、現在の痛くない状態でどうなのかというのが検診で、それで異常を見つけるのですね。がん検診でもそのとおりで、脳ドックでも同じです。ですから、脳ドック検診を受けるということは、異常が発見された場合、まず本人がそれを自覚する。それから、医療機関とその治療方法について相談すると、その脳外科の専門医は必ずしもガイドラインにこだわらない。すぐに手術が必要だとこのように判断した場合は、それなりの病院を紹介をして手術をする、あるいは薬で治す。食べ物で、先ほどおっしゃったように、少しずつ様子を見る、こういうこともあるでしょう。全然知らないでその病状がいくのと、自覚をして、医療機関と連携をとりながら、手術をしないまでも、そういうふうに進んでいくのとでは、突然もし発症した場合の差が大きい。これが医療費抑制と介護予防につながるのですと私は言っているのです。

 ですから、ここのところを、ガイドラインの説明もよくわかります。しかしながら、先ほど紹介しました北海道伊達市のように、全然ガイドラインということよりも、まず早期発見というところに主眼を置いて、目的を置いてやっているという状況でございますので、もう少しその先進自治体の様子を見きわめて、そして研究をしていただきたいとこう思いますがいかがでしょうか。

○市長(菊地健次郎)

 最後の、先進自治体、いろいろと何か例があるのですけれども、例えば大崎とか東松島とか、登米とかいろいろやっているところがあるのです。そういうところですと、例えば大崎ですと51歳のみとか、登米などですと61歳の節目だけということで、利府とか富谷では、富谷などは5年、45歳から50歳、55歳ということで、そういうふうな事例がございます。

脳ドックを検診する場合に、一回だけで終わりということではいかがなものかというふうなこともございますし、これはやるとしたら、それなりに脳外科の先生と相談しながらやらなければいけないのではないかと。何年に一遍ということですが、毎年はやらなくともいいことだとは思いますけれども、ただ、今般、医療制度改革で新たに国保ヘルスアップ事業、平成20年度からメタボリックシンドロームの概念を取り入れたものの対応でございますけれども、そして、それに応じて、来年19年度から多賀城市において国保ヘルスアップ事業として医療費分析を行うとともに、国保加入者の生活習慣病有病者、それから予備軍 100名を対象に、個別健康支援プログラムに基づいた指導を実施する予定になっておりますので、その辺の中でもう少し考えさせていただければというふうに思います。