平成24年第一回定例会 一般質問

○13番(根本朝栄議員)

 私の質問は、通告どおり次の4点でございます。

 まず初めに、被災者再建支援についてお伺いいたします。

 甚大な被害をもたらした東日本大震災発生から間もなく1年を迎えようとしております。平成24年は復興元年として、さらに、被災者の皆様に寄り添いながら全力を挙げて市当局並びに議会も取り組んでいかなければなりません。

本市の復興計画の基本的な考えは、現地再建であります。特に津波被害が甚大な地域の皆様は、現地再建をするにも多額の経済的負担が伴うわけであります。

 被災者の皆様が受けられる公的支援は、生活再建支援制度では複数世帯で基礎支援金が100万円、建築する場合の加算金が200万円と合計300万円であり、再建する方にとって十分とは言えない金額であります。しかも、津波被害があったところは、再建するにしても盛土や基礎のかさ上げをするなど、防災対策を兼ねた工事が必要となりますが、そこには何ら公的支援がないのが現状であります。

 そのため、各自治体では独自に助成をする動きが広がってきております。お隣の塩竈市では、家屋が半壊以上の判定を受けた地権者がみずからかさ上げ工事をする場合、工事費用の半額、20万円を限度に補助する制度を立ち上げました。財源は復興基金であります。また、仙台市では、50センチ以上の盛土やかさ上げといった宅地防災工事に対し、費用の9割、460万円を限度に助成する制度を創設いたしました。

 助成額は自治体によってさまざまですが、被災者の再建を支援するこのような助成制度は、現地再建を基本とする多賀城市にとっても欠かせない重要課題と認識するものであり、本市においても、盛土やかさ上げなどの防災工事を行う地権者に対し、助成制度を創設して被災者再建支援を行うべきと考えますが、市長の見解を伺います。

 

 次に、国保財政の健全化についてお伺いいたします。

国民健康保険の財政については、医療費の伸びなどにより大変厳しい状況となっており、平成22年度から3年間の暫定措置として、やむなく保険税を値上げしたことは皆様御案内のとおりであります。平成24年度はその3年目に当たります。この暫定措置は、国において平成25年度から後期高齢者医療制度を廃止し新たな医療制度を構築するとしていたため、25年度までの措置として改正したのであります。しかるに、国においては、いまだに医療制度改革の全貌を明らかにせず、不透明のままとなっております。

このような状況が続くとするならば、本市においては、国民健康保険制度を維持するため、再び24年度中に税率改正を視野に検討しなければならず、新たな負担を市民の皆様にお願いする事態になるのであります。これは大変重要な問題であります。したがって、現政権においては、社会保障と税の一体改革の中で市民の負担をこれ以上ふやすことのないよう抜本的な医療制度改革の議論を、そして結論を早急に出していただきたいと念願するところであります。

 さて、これまで本市においては、疾病予防のため、各種健康診査、がん検診、脳検診など積極的に取り組んでこられました。その成果もあらわれておりますが、少しでも無駄を省き、健全化に寄与したいとの思いから、次の点について御提案申し上げます。

厚生労働省では、安価な後発医薬品の普及促進に力を入れております。後発医薬品とは、御存じのように、新薬の特許期間が切れた後、厚生労働省の承認を得て、別の製薬会社が同じ成分を使って製造・販売する薬のことであります。研究開発費がかからないため、新薬と同じ効能でありながら価格が新薬の3割から7割安いのであります。効能が同じで安い薬であれば、医療費抑制にもつながり患者負担も少なくて済むことから、厚生労働省と歩調を合わせ、本市においても後発医薬品の普及促進に全力で取り組むべきであります。

 さて、広島県呉市では、医師会や薬剤師会の御協力のもと、2008年7月からジェネリック医薬品促進通知サービス事業を実施しております。これは被保険者が使用している薬を後発医薬品に切りかえた場合の差額を照合し、その上で薬代が高額となっている上位約3,000人を選び、後発医薬品に切りかえた場合、どれだけ薬が安くなるかを知らせる差額通知を郵送しております。通知を受け取った被保険者は、医療機関でこの通知を提示すれば後発医薬品への切りかえを求めることができる仕組みとなっております。これによる削減効果は、年度途中から始めた2008年度は9カ月で4,450万円、2009年度は約8,870万円、2010年度は約1億1,440万円と、年を増すごとにその効果を上げております。

 また、2009年7月からは、後発医薬品への変更希望の意思を伝えるジェネリック医薬品希望カードも送付して普及促進を図っております。担当者は、後発医薬品の普及率が上がり、今では通知を出した人の約7割が切りかえていると話されております。

本市においても、大変厳しい財政状況にかんがみ、医師会や薬剤師会の御協力をいただき、医療費の適正化と財政健全化を図るため、他市の例に倣い、ジェネリック医薬品促進通知サービス事業を実施し、後発医薬品の普及促進に努めてはいかがでしょうか。

 また、同一傷病について同一診療科目の複数の医療機関に同一月内に受診する重複受診者及び同一傷病について同一月内に同一診療科目を多数回受診する頻回受診者、多受診者とも申しますが、への訪問指導が医療費適正化の有効な手段となることは、論をまたないところであります。薬の副作用も懸念されることから、レセプト点検調査をもとに重複多受診者リストを抽出し、保健師による訪問指導を徹底して行い、医療費の適正化を図るべきと考えますが、あわせて市長の見解を伺います。

 

 最後に、太陽の家についてお伺いいたします。

太陽の家につきましては、心身障害児通園施設として、条例に基づき、障害児と健常児の統合保育をする施設として運営してまいりました。

 多賀城市心身障害児通園施設条例第2条では、「心身に障害を有し、または心身の発達等におくれが見られる児童に対して、障害の克服に必要な機能訓練と生活指導を行い、これら児童の療育に資するため、心身障害児通園施設を設置する」とあります。この条文だけを見ますと、他の自治体にもある障害児施設と何ら変わりはないわけでございますが、本市の特徴は、条例第3条2項に、「市長は、前項第1号の児童の療育の指導上、必要があると認めるときは、障害を有しない満3歳から小学校就学の始期までに達する児童を対象とすることができる」と規定しているのであります。つまり健常児も通園できる施設にしたというのが最大の特徴であり、そのため、補助金はなく、運営費用の一切が市単独費用となっております。これはノーマライゼーションの理念のもと、障害者も健常者もともにひとしく生活できる社会の実現を目指し、児童のうちからこの理念を体得してもらいたいとの当時の市長の考え方により、市独自の施設となったわけであります。

 太陽の家は、統合保育との観点から、全国的にも珍しい施設となっており、そのため、これまで多くの他自治体及び議会の皆さんが視察に訪れております。しかし、残念なことに、同様の施設ができたという話は、まだ一度も聞いたことがありません。

太陽の家ではここ数年、健常者の定員割れが続いております。また、設置当初と比べると、ノーマライゼーションの理念も幅広く社会に浸透していることから、頭書の目的は達成されたものと認識するものであり、これらを踏まえ、太陽の家の施設運営のあり方について検討すべき時期が到来していると考えます。

 この問題につきましては、平成21年度決算質疑及び平成23年度予算質疑の中で、法に基づく施設運営を行うとともに、個別に行われている発達相談と療育指導を一体的にできる体制を検討してはどうかと質問しております。当時の部長は、運営のあり方について部内で検討していること、また、個別にやっている事業を統合することも含め、太陽の家の軸足はあくまで障害児であることから、一定の方向性を見出していきたいと答弁されております。また、現在の施設を障害者自立支援法に基づく施設にした場合、削減される財源について質問したところ、概算で五、六千万の財源が浮くということでありました。これは大きな削減効果でもあります。

また、平成22年6月10日に、「障害児とその家族を支援する会」と「言葉につまずきのある子を持つ親の会」連名で、市長に対し、多賀城に発達支援センターの早期設置を求める要望書が提出されていることもあり、これらの要望にこたえていける施設の検討もしていかなければなりません。議会においても、これまで藤原議員や米澤議員が同様の質問をしている経緯がございます。

したがいまして、先送りすることなく、太陽の家を、条例本来の目的である障害児の療育に視点を置いた法に基づく施設にするとともに、太陽の家の療育指導と健康課の言葉の相談を統合して、一体的に相談・療育指導ができる体制を構築するため、平成24年度中に検討し、一定の方向性を出していただきたいと思いますが、市長の理解ある答弁を求め、私の質問を終わります。

 

○市長(菊地健次郎)

 根本議員の御質問にお答え申し上げます。

 まず、1点目の被災者支援について、盛土や住宅のかさ上げ等、防災工事を行った場合の助成制度を創設してはいかがかとのことでございますが、大津波による浸水に加え、大雨による浸水被害に再三見舞われている地域の方々には、独自の支援策ができないかを模索しておりました。江口議員からの同様の御質問にもお答えしましたとおり、現在、制度設計を進めているところでございますので、御理解願いたいと思います。

 

 2点目の国保財政の健全化策についてでございますが、ジェネリック医薬品の使用促進につきましては、平成24年度までに後発医薬品の使用を30%以上にするという政府の達成目標に向け、本市では、平成23年10月から被保険者証更新時にジェネリック医薬品希望カードを各世帯に送付し、また、広報誌への掲載や窓口での手続の際にカードを差し上げております。

また、差額通知につきましては、平成23年度に実施を予定しておりましたが、東日本大震災の影響により、委託している国保連合会のシステム改修に時間を要したため、実施ができませんでした。平成24年度につきましては、実施する方向で現在、調整を進めております。

 推進体制の整備につきましては、宮城県が平成21年10月、医師会、薬剤師会、薬品卸組合等で構成される宮城県後発医薬品安心使用促進協議会を設置し、現状の把握と問題点の調査・検討を行っております。

 なお、本市だけの取り組みでは難しいことから、2市3町が一体となって宮城県後発医薬品安心使用促進協議会、塩釜医師会・薬剤師会等と連携を図りながら、ジェネリック医薬品の利用促進につながるよう環境整備に取り組んでまいります。

 

 次に、保健師による訪問指導でございますが、本市では、重複多受診者訪問指導についてのマニュアルを作成し、毎年、対象者を抽出し訪問指導を行っております。対象者は、同一疾病について複数の医療機関で受診がおおむね3カ月以上続いた方や、月20回以上の通院が3カ月以上続いた方ですが、平成23年度は3人の方を抽出し訪問指導を行うこととしております。今後においても、レセプト点検をさらに強化し、重複多受診世帯に対する訪問指導を徹底して、医療費の適正化に取り組んでまいります。

 

 最後に、太陽の家についてでございますが、これまでも根本議員を初め、複数の議員の方々から御質問をいただいており、国の障害児施策の制度設計を見きわめながら検討し、方向性は障害児の療育・相談の拠点となる施設として位置づけていきたい旨、回答してきたところでございます。

 近年、太陽の家への通園希望者は、より個別的指導を必要とする障害児が多くなっている一方で、健常児が減少しており、議員御指摘のように、障害の内容や保護者のニーズの変化があらわれているものと認識しております。太陽の家で実践してきた統合保育も、開設当時に比べ、地域社会の中で障害児の理解が深まるなど、一定の役割を果たしたものととらえており、その上で国の制度に基づく児童発達支援事業施設の導入も視野に入れる必要があると考えております。

太陽の家については現在、障害児の療育を専門とする大学教授の指導を得ながら障害児の療育体制について調査・検討を行っているところであり、根本議員がお話しされましたとおり、平成24年度中には一定の方向性をお示ししたいと考えておるところでございます。

 

○13番(根本朝栄議員)

 全体的に前向きな御答弁をいただきました。ありがとうございます。

まず、被災者再建支援ですけれども、これば先ほど江口議員からも同様の質問がございまして、前向きの回答をいただいております。大津波や洪水の地域、特にそういう地域の方を対象としながらも考えているというようなお話でございましたので、いち早く制度設計をしていただいて、これからがお家を再建するなり、そういう工事が徐々に出てくると、このように思いますので、よろしくお願いしたいと思います。

 それから、国保財政に関してですけれども、これは厚労省のPRチラシなんですね。ここに明確に、効き目はもちろん安全性も同等だと、このように言っています。市長がおっしゃったように、現在22%ぐらいの普及率なんですけれども、30%を目指して厚労省ではやっているということで、PR活動を全力でやっているんですね。

だから、私の質問の趣旨は、差額通知を出しただけでいいということじゃなくて、最後に市長が答弁したように、医師会や薬剤師会の皆さんの協力をいただかないと、なかなかこの事業は進展しないということなんですね。これは先ほど紹介した呉市では、本当にその医師会の皆さんの説得といいますか、御協力をいただくのに大変な御苦労があったということも伺っております。そういう意味では、2市3町のエリアで医師会がありますから、2市3町で同時歩調で進むということもこれは理解できることでございますので、これもいずれやるようなお話ではなくて、しっかりと早目に協議会を設置していただいて、そしてやっぱり早く進めるべきものは進めると。少しでも財政の健全化になるものは進めるという、そういう勢いのあるスピード感を持ってこの対策もやっていただきたいと、こう思います。

 先ほど削減効果、私紹介しましたけれども、呉市は24万なんですね。多賀城は6万ちょっとですから約4倍なんですよ。3年目にして1億1,000万の削減効果がある。市全体でもそういう取り組みをしているということになっているので、多賀城市においてもしっかりとそのPR、そしてまた普及・啓蒙をやっていただいて、少しでも財源の削減効果につながるように今後、なお一層の御努力をお願いしたいと、こう思います。スピード感を持ってやると。そういう意味で御回答をお願いしたいと思います。

そしてまた、訪問指導を徹底して行っている状況だというような答弁でございました。薬をいっぱい飲んだり、あるいはあちこちからいただくということになると、ここにも書いてますけれども、副作用ということも非常に懸念されるんですね。副作用を起こしてまた調子悪くなって、また薬を飲むと。病院に行くということの、そういうことも考えられますので、しっかり一軒一軒訪問していただいて、適切なアドバイスをしていただくという中に、患者さんの健康も守りながら医療費の適正化も図るということが主眼でございますので、その辺にまた焦点合わせた対応を御努力をお願いします。

 太陽の家については、24年度中に一定の方向性を出すということでございますから、期待をして待っておりますので、よろしくお願い申し上げます。

 先ほどの安価な後発医薬品のスピード感を持って取り組むという点について御回答をお願いします。

 

○市長(菊地健次郎)

 呉市の事例をお話しされておりましたけれども、先ほどのお話のとおり、24万という人口ですよね。ここ2市3町だと19万ちょっとでございますから、広域でやらなくちゃいけないというところがちょっと複雑かなというふうに思いますけれども、医師会も、それから薬剤師会も2市3町で連携して、他の団体との連携を図りながら進めていく必要があるんではないかなというふうに思いますし、首長同士の話し合いがあった際に、私の方からの提案としても、ちょっとお話ししてみたいというふうに思っております。スピードアップをしてということでございますが、なかなかそこまで進むかどうかはわかりませんけれども、機会はいっぱいありますので、お話ししていきたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。

 

○13番(根本朝栄議員)

 本市でできること、2市3町でやる場合はそういう努力をしていただいて、本市でできることというのがあるわけですよね。差額通知を出してPRをする。こういうことは徹底して推進をしていただいて、少しでも削減効果が出るような御努力をお願いします。終わります