平成24年6月第二回定例議会一般質問 

                                                                  トップ

 13番(根本朝栄議員)

 私の質問は、通告どおり次の3点でございます。

 まず初めに、災害公営住宅についてお伺いいたします。

東日本大震災発生から1年3カ月が経過しておりますが、この間、職員の皆様を初め全国の各自治体の皆様、関係各団体の皆様の御支援・御協力をいただき、復旧・復興へ向けて全力で推進をしてまいりました。現在では津波が上がった形跡を感じられないほど街並みもきれいになっております。しかし、家屋の解体で更地になったところが市内各所で見られるようになり、甚大な被害をもたらしたあの巨大地震のつめ跡を感じざるを得ません。多賀城市の復興の基本的な考え方は現地再建でありますから、一日も早く市民の皆様が再建されることを願うものであります。

 さて、このような中、今後の大きな復興の目玉が災害公営住宅の建設であります。なぜなら、みずからの住居を失い、仮設住宅やみなし仮設へ入居されている方々がこの災害公営住宅へ入居されない限り真の復興はないからであります。

現在決定しているのは、桜木地区への建設で、平成25年度完成、26年度の入居開始の予定となっており、建設戸数は約140戸であります。もちろんこの戸数ではどこにも足りない状況でありますから、今後は正確に入居希望者を把握して、建設戸数と建設場所を決定していかなければなりません。

 その建設場所に当たり、市長に御提案申し上げます。

 このたびの震災で西部地区においては津波は上がらなかったものの、自宅や借家の家屋被害が甚大で解体せざるを得ない状況となり、仮設やみなし仮設に入居して自力再建が大変厳しい方が相当数おります。こういった方々はもともと西部地区に住んでいたため地元を離れたくないと考えており、また小・中学校の子供を持つ家庭でも、転校はさせたくないとの思いから西部地区への建設を希望しております。また、高橋や山王の仮設に入居されている桜木や明月地区など津波被害が甚大なところに住んでいた方の中には、地元に帰るとあの恐ろしい津波を思い出すので、津波が上がった地域には住みたくない。西部地区にこのまま住みたいとの声を耳にするのであります。

本市の復興を推進するに当たり、何よりも重要な視点は、このような被災者への心情・立場を尊重するということであります。したがって、こういった被災者の皆様の心情にこたえるため、西部地区への災害公営住宅建設を御提案申し上げますが、市長、いかがでしょうか。

 また、災害公営住宅の建設に当たっては、民間の資金を活用した借り上げ災害公営住宅を検討されてはいかがでしょうか。

借り上げ住宅については山王市営住宅の建てかえに伴い、この手法を採用し高橋地区にロングライフ多賀城として民間の方に建設していただき、それを本市で20年間借り上げ市営住宅として運営しております。

 私がこの手法を提案するのには2つの理由があります。1つは、ロングライフ多賀城は間もなく建設して2年になりますが、いつ行っても整然としてきれいになっていることであります。所有者が民間の方ということもあり、施設維持のためよりよい工夫と管理がなされております。2つには、将来の公営住宅のバランスの問題であります。災害公営住宅は被災者が優先して入居しますが、自力再建等で転居された場合などには市営住宅として募集をかけますので、いずれ市営住宅としての機能を持つようになります。

平成14年度に策定しました公営住宅ストック総合活用計画において将来の市営住宅の必要戸数が260戸となっておりますが、災害公営住宅だけで最大530戸程度の必要戸数を見込んでおり、市で直接建設した場合、将来の市営住宅のバランスが崩れてしまう可能性があります。しかし、建設手法を民間の借り上げ住宅とすることにより、20年間の借り上げ期間が満了したときの公営住宅のバランスを考えて再び借り上げるかどうかを決められるという利点があります。

 以上のことから西部地区への災害公営住宅の建設手法については、民間の資金を活用した借り上げ住宅を採用すべきと考えますが、あわせて市長の見解を伺います。

 

 次に、被災者への現地再建支援策についてお伺いいたします。

過日、開会されました補正予算特別委員会の中で新規事業である宅地かさ上げ等補助事業が審議され、決定いたしました。事業費は約1億円であります。

事業の内容でありますが、宅地の標高が大潮満潮位未満となった地域が対象で、盛土や基礎のかさ上げを50センチメートル以上行う場合、100万円を限度に費用の半分を助成する事業であります。

これはこれで必要な事業と認識しますが、問題は対象地域が一部にとどまり、このたびの大震災で甚大な津波浸水被害を受けた地域すべてを対象としていないことであります。先ほども申し上げましたが、本市の復興計画の基本的な考えは、現地再建であります。大代地区、宮内地区、明月地区、町前地区、八幡地区など大変な被害をこうむった皆様が、さまざまな苦難を乗り越えて市の方針どおり現地で再建しようとしている方が多数おります。現地再建と復興計画でうたいながら、そこに何ら手を打たなければ市民の理解は到底得られないと考えます。

例えば女川町においては、大震災で被災した住民の生活再建に向けた独自の支援策をまとめております。町内で土地を取得して家を建てる場合200万円、家のみ取得や建てかえは150万円、土地を含む中古住宅購入は100万円の補助となっております。また、二重ローンは50万円を上限に利息分を助成し、県の同様の制度と合わせ最大100万円の補助が受けられます。人口流出に伴う定住策とはいえ、多額の財源が必要となる中、これほど大胆に被災者に寄り添い支援策を講じているのであります。

補正予算の質疑の中で宅地かさ上げ等補助事業は、雨水浸水対策か、あるいは津波浸水対策かと尋ねたところ、雨水浸水対策だとの答弁でございました。

 それであるならば、その雨水浸水対策と抱き合わせて津波浸水対策を講じてはいかがでしょうか。標高が大潮満潮位未満の地域で盛土や基礎のかさ上げをする場合は、予定どおり雨水浸水対策として上限100万円、大潮満潮位以上の地域で津波被害で同様の工事をした場合、新たに津波浸水対策として上限50万円を助成するのであります。そうすることにより市民に公平な現地再建支援策となるのではないでしょうか。

 財源確保が大変厳しい状況ではございますが、国の活用できる制度の研究や復興基金の活用も視野に入れ、財源確保に向けた御努力をお願いするものであります。市長の理解ある答弁を求め、私の質問を終わります。

 

○市長(菊地健次郎)

根本議員の御質問にお答え申し上げます。

災害公営住宅についての御質問のうち、1点目の西部地区への建設についてでございますが、災害公営住宅の入居条件につきましては、災害により住宅が全壊、大規模半壊、または半壊で解体を余儀なくされ住まいを失った方が対象でございます。

対象者の多くは津波被災地区にお住まいの方々であり、仮設住宅やみなし仮設住宅にお住まいになっているため、従前のコミュニティーを維持・再興し、また被災地区を復興させる観点から、さらには現地再建の理念のもとに津波被災地区に津波避難ビルの機能が必要であるとの認識からも、現在のところ、津波被災地区に災害公営住宅の建設を考えておりますが、今後の入居希望者の御意向を踏まえながら必要に応じて検討してまいります。

2点目の借り上げ災害公営住宅についてでございますが、制度上は可能であるものの、直接建設方式と比較しますと、市の財政負担が大きくなるほか、入居を希望するすべての方々に住宅を用意することを考えますと、期間や規模のマッチングがかなり難しいのではないかという印象を持っております。

また、先日開催されました「みやぎ復興推進会議」におきまして、阪神・淡路大震災における事例の報告がございまして、震災後17年目を迎えました現在、空き家の増加に伴う賃借料相当額の財政負担がかなり大きな問題となっているなど、宮城県においても推奨しない意向が示されました。

このようなことから、本市では独立行政法人都市再生機構による建設買い取り方式を採用しておりますが、今後の動向を見ながら用地確保の状況等、必要に応じまして借り上げ災害公営住宅の整備も視野に入れていきたいと考えております。

また、将来の公営住宅とのバランスがとれなくなるのではとの御心配でございますが、既存の市営住宅建てかえにあわせて、災害公営住宅を活用しながら適正な公営住宅の運営を進めていきたいと考えております。

2番目の被災者への現地再建支援についてでございますが、先ほども藤原議員にお答え申し上げましたように今後の水準測量の結果、それから総合治水計画における現状分析の推移を十二分に見ながら、いろいろとそれをあわせてもう一度熟慮していきたいという方針でございますので、ぜひよろしくお願い申し上げたいと思います。

以上です。

 

○13番(根本朝栄議員)

まず、山王及び高橋あるいは地元の家屋被害、住んでいて家屋被害が甚大で全壊の人もいれば、あるいは半壊以上の人がいて解体をして、仮設、みなしに入っている人がいます。そういう方々も当然対象にはなるということでございますから、津波の人だけが対象ではないということですよね。

西部地区に公営住宅が必要だというのは一般質問の先ほどの第1回目の質問の中で言いました。そういう入っている皆さんの御意見がかなりあります。それから桜木地区に住んでいた方が私はここに住みたいという方、こちらに建てていただきたいという要望もじかに受けております。そういうことで今回の質問になりました。

市長は必要に応じて考えるということで、まずそういう希望者のアンケートなりをとって、そのニーズを確認をすると、そういうことですね。しっかりとその辺の西部に今住んでいる仮設、あるいはみなし仮設に住んでいる皆さんの御意見というものを尊重していただいて、今後検討していただきたいと、このように思います。

それから、借り上げ住宅に関しては、財政的な負担はURにお願いすると8分の7が補助金で来るということで、8分の1もいずれ交付税で来るのかな。恐らく全額担保されている状況ですよね。これは土地までもそうだということだと思います。

ただ問題は、土地を探すといっても西部地区以外はそんなに広い土地というのはないんですよ、住宅密集地ですから、ほとんどが。だったら工場地帯、あの周辺にまとまってしまうのかと。桜木の第七小学校のところありますね。それ以外にそれだけの規模の、公営住宅の規模にもよりますけれども、小まめに建てていくという計画になるのか。やっぱりその五、六十戸のきちっとした建物を建てるとなると、駐車場も含めるとそれ相当の土地も必要になるということなんですよね。そういうことからすると西部地区には土地の所有者がいっぱいいると。そしてまた、そういう西部地区に住んでいる方々の希望として西部地区にも建てていただきたい、そういう希望と合致するので、そういう手法もいいのではないかという御提案でございました。

市長は何だかんだ言いながらも最後に視野にそれも入れて考えていきたいと。ずっと遠回りしてこうして戻ってきましたけれども、そういうことなので、ぜひ視野に入れて検討していただきたいと、このように思います。ここまでは答弁要りません。

被災者の現地再建についてでございますが、先ほど藤原議員にも答弁したとおりの答弁となりました。私がどうしても理解に苦しむといいますか、被災者を応援してあげたいなと思うのは、あれだけの一千年に一度の津波が来て大変な思いをして多賀城市の面積の3分の1が津波被害に遭って、そしてここまで今まで復旧・復興を進めてまいりました。その皆さんの心情、大変な心情があるわけです。市の方針としては現地再建というふうにして復興計画をつくったと。大変な思いをしながらもそこでまず更地にして、じゃ盛土をして、基礎のかさ上げもして家を建て直しましょうと、こういうときにその再建策が何も市の応援がないというところに私は疑問を感じるわけですよ。確かに桜木や、あるいは栄地区の低いところで常に水が上がるというのはわかります。それはそれで大変な地域、一段とまた大変な地域ですよね。そういうところは100万円にしても、大潮満潮時の海面以上のところは、やっぱり津波対策として私はやったほうがいいんじゃないのかと、こういうふうに思うんですね。だから、現地測量してどうのこうのという考え方も当然あります。ただ一方では、市長の政治判断というのがあるわけですよね。この津波被害の皆さんをどう支援していくのかというそういう市長の心を知りたい。先ほど心って出ましたので。そういうことでございますので、いかがでしょうか。

 

○市長(菊地健次郎)

根本議員の再質問でございますけれども、最後のところだけでよろしいわけでしょうかね。

その気持ちは心はわかります。先ほども申し上げましたように、もう一度いろいろ測量の問題とか、いろんな問題を考慮しながら大潮満潮位以上のところも視野に入れて総合的にどういうふうにしたらいいかということを、先ほど藤原議員にもお話し申し上げましたように、残っていただく方、もう一回ここに再建して多賀城に住んでいただく方というのを大切にしていきたいという思いは一緒だと思いますので、いい答えになるかどうかわかりませんけれども、いろんな総合的な治水対策等も視野に入れながらいろいろと熟慮という言葉を使わせていただきましたけれども、考えさせていただきたいと思います。

以上です。