賛 成 討 論

 

「国民健康保険税条例の一部を改正する条例」について、特別委員長の報告に賛成の立場から、簡潔に討論させていただきます。 まずもって申し上げたいことは、景気低迷が続き、先行き不透明の昨今の経済状況にあって、市民の皆様の暮らしも、決して楽でない事は、よく理解しているつもりであり、今回の改正に伴い、あえてご負担をお願いすることは、誠に忍びないことであります。しかしながら、過去5年間における医療費の伸び率が、年平均5.5%となっており、今後この伸び率で推移した場合、国民健康保険財政に重大な支障が生じるおそれがあるため、その財源確保として税率改正を行うもので、お互いに助け合うという制度上の、特質性とこの制度維持のため、ご理解をお願いしたいと思うところでございます。このたびの改正で、応能割50.64%、応益割49.36%と、平準化を図ることにより、これまでの6割・4割軽減から、7割、5割、そして新たに2割軽減を導入しており、ご負担をお願いするだけではなく、軽減世帯の拡大にも、意を配しておりますことは、大いに理解できるところでございます。又、もし改正しなければ、平成15年度末には、基金は底を尽き、急激な医療費の伸びに対応できないばかりか、財政破綻の状況に陥ることになり、市民の生命を守る行政の責務として、それを阻止する、措置を講ずることは当然であります。又、このたびの改正によって、基金は、平成15年度末で2億5400万、16年度末では2億、17年度末では、6090万と見込んでおります。本来であれば、17年度末も最低2億の基金を残すくらいの、見込みを立てるのが通常でありましょう。しかし、6090万しか見込んでないことを考えても、このたびの改正は、必要最小限の改正であり、少しでも負担を軽く、との当局の努力を、うかがい知る事が出来るものでございます。

他市町の国保会計はいずれも厳しい状況にあり、仙台市と石巻市は毎年見直しをし、古川市は12年・15年、白石市は13年・14年名取市は13年・15年、岩沼市は本年度、利府町は13年・14年と立て続けに改正を行っております。今後のことを考えるとき、仙台市や石巻市のように、治療費の伸びや減少にあわせ、毎年見直す事も一つの方策かもしれません。

さて、一般会計から繰り入れする議論がございますが、私は、考え方を異にする一人であります。国民健康保険特別会計は、その性質からいって、制度上の枠組みで対処すべきと考えます。言うまでもなく国保の制度は、納税額の多少や治療の頻度にかかわらず、加入者がお互いに助け合うとの、相互扶助の特性を持っていることを、理解しなければなりません。つまり、国の健康保険改正と同じように、あくまで制度上の枠内で考えて行くべき問題であるということであります。

仮に、もし改正を先延ばしし、一般会計から繰り入れするならば、大きな財政負担を伴うとともに、その後の改正では、大幅な税率改正になると容易に予想される訳であります。又、減免制度の導入との議論がございますが、結局は不足分を一般会計から繰り入れすることになり、同じことであります。従いまして、急場をしのぐ一時的な対策ではなく、制度の仕組みに沿った、根本的な対策をしなければ、後の市民の負担が増大することは明らかでありましょう。そういう意味で、このたびの改正は、むしろ理にかなう改正であると認識するものであります。又、一般会計といえども、その財源は、市民の皆様の貴重な血税であります。全体の税金を一部の加入者である、国保会計に繰り入れること自体、市民の理解を得られるか、甚だ疑問に残るところであります。そして又、平成15年度の当初予算を見ても分かりますように、年々厳しさを増している本市の財政状況のなかで、一般会計から繰り入れる財源を、生み出すことが出来るかどうか、もし出来るとするならば、何らかの事業をカットしなければなりません。数多くある事業の中で、福祉予算など、どれもカットすることの出来ない不可欠な事業であり、ましてや、16年・17年度は、本年度以上に、厳しい財政運営となることは明らかであります。財政の厳しさについては、議会人等しく理解するところであり、責任ある議会人の一人として、しっかりと財政状況を踏まえた、判断をしなければならないことは、いうまでもありません。よって総合的に判断しても、一般会計から繰り入れすることについては、理解することは出来ないのであります。

皆様ご案内のように、日本は世界に類例のない、「国民皆保健制度」として、国民の皆様は何らかの健康保険に加入しております。特に、国民健康保険の加入者は、景気低迷が続く経済状況のなかで、大変な思いをしてがんばっておられる自営業者を中心に、リストラなど職を失った方々、そして高齢者の方々であります。そういう意味で、この国民健康保険制度の存在意義はきわめて大きく、国民皆保険制度を維持するための、最後の受け皿と言っても過言ではないでしょう。

このことからも、当局におかれましては、制度の維持と医療費抑制に、尚一層のご努力をお願いするものであります。

以上、私の個人的見解を申し上げ、委員長の報告に賛成の討論とさせていただきます。